第18回総会
さらに市民の連携を強めよう
八王子手をつなぐ女性の会第18回定期総会が6月18日(土)、北野市民センターで持たれた。
私たちの会は、国連国際女性年をきっかけに政府や地方自治体が取り組む男女平等施策に呼応する市民の活動を展開しようとして発足したものであるが、世界的に反動勢力が強くなる中で、このような会の活動がますます重要になっている。他の市民グループと連携を強め、国や都の動きにも敏速な行動を起こしていかなければならない。
八王子市の男女共同参画センターも開設3年目となり、いよいよその中身が問われてくる。センター開設後の男女共同参画推進
施策を審議する「男女共同参画推進委員会」には当会からも男女共同参画センターのプランナーズ枠として参加している。今後の動きについて注目していく必要がある。
当会のDV被害者支援活動(DVホットライン八王子、および「れんこんの会」)は担当する会員の地道なボランティア活動によって支えられ丸3年になる。今後も安定した運営に努力したい。今年は敗戦60年、あらためて平和を考える年である。この年に憲法9条、24条の改憲が浮上している。今年採択された教科書の問題もこの動きと一連のものである。私たちにとっても重要な年であることを確認しあった。
講演会 戦争と女性―憲法9条・24条の改変が意味するものー
ジェンダー史研究家の若桑みどりさんの講演会を総会後開催した。韓国文化放送のTV取材や遠方からの参加もあり、9条と24条をめぐる問題について熱い議論が交わされた。
連動して戦争のできる国へ!
若桑みどり氏の講演で、いま日本政府や「新しい歴史教科書をつくる会」支持者たちが、日本を戦前の価値観に復帰させようと躍起になっている活動を具体的に教えられました。自民党は新憲法起草委員会のもとに、戦争の放棄を宣言した憲法九条を、日本を戦争のできる「普通の国」にするという名目で改変しようとしています。しかし陸海空軍その他戦力を保持しないと宣言した「9条」は、自衛隊を持ち、その自衛隊の海外派遣という事態で傷だらけになりながらも、戦後60年の間に日本人に強く支持されてきました。
この平和憲法擁護の精神を砕く事業が、教育基本法の改悪で「国を愛する」ことを教育方針とする「……つくる会」の教科書であり、もうひとつが「家族生活における個人の尊厳・両性の平等」を謳った24条の改変を狙っているというのです。24条の男女平等ではなく「男は男らしく、女は女らしく」あれということは、男は戦争ができるたくましい男性に、女は銃後を守る……とまではさすが言えないが、家庭を守り、子を育て、老親の介護をするやさしい女性になれということで、家族生活は男女が協力して作るものなのに、女にだけ子育て老親介護を押しつける。本来、夫婦の協働で行うこと、社会や公共機関が支援するべきことを、女の特性として女性に担わせようとするための24条改変であると教えられ、目からうろこが落ちる思いでした。
9条と24条が連動しているのです。歴史上、戦争は男が起こしてきたものであり、女は男の起こした戦争の犠牲者でした。イラクの現状もそれを実証しています。若桑さんは「男たちが戦争を起してきたのだから、今度は女性たちが平和をつくらなければならない」と言われます。この言葉をしっかり受け止め、9条、24条を守るためにできる限りの努力をしましょう。
(R.K.)
男性がジェンダーについて
主体的に考えられるかどうかが論点
「戦争と女性―憲法9条・24条の改変が意味するもの」と題された若桑みどりさんの講演会においては、憲法9条の「改正」が日本の「戦争国家」化を企図しているだけでなく、ジェンダー攻撃・家族主義もまた、それと表裏一体の関係にあるという主張がなされた。
確かに、昨今の政治家の発言や扶桑社の教科書の記述を見るだけでも、若桑さんの主張が正鵠を得ているということには異論の余地が無いであろう。だが、私にとっては、同時に考えなければならない問題が若桑さんのお話の中にはあった。それは、若桑さんが陰に陽に男性中心の日本の運動に対する批判を行っていたことである。これをどのように考えたらよいだろうか。
第一に、この講演会の参加者の中に男性の姿が殆ど見受けられなかったことから考えてみたい。当日の会場は満席という状況の中で、男性の参加者は私を含めて2〜3名。あとは韓国からカメラマンとして参加している男性が来ていただけだった。この状況こそ、これまでの日本の運動のジェンダーの問題に対する理解の程度を反映してはいないだろうか。
事実、ジェンダーの問題は多くの場合、男性にとってある種の圧迫感を生じさせる。それは、男性自身の中にある男性的なジェンダーを揺るがせるものだからだ。しかし、男性中心主義の思想・社会構造こそが女性に対する差別を生んでいることを、私も含め男性は真摯に受けとめ、主体的にジェンダーの問題に取り組んでいかなければならないはずである。
戦争の問題に翻ろう。アジア太平洋戦争においては、男性中心の思想がさまざまな形で戦争への動員につながっていった。その事実を踏まえれば、憲法改正による「戦争国家」化の問題についても、9条の問題だけではなく、家族主義やジェンダーの問題について、男性はどのように主体的に考えられるかどうかが一つの論点となりえよう。憲法・戦争・ジェンダーと様々な問題について考えさせられる講演会であった。 (N.K.)
運営委員会報告 6月18日 第18回総会と講演会 8月29日 男女共同参画施策推進委員会 6月20日 都議会議員選挙アンケート発送 9月 6日 衆議院選挙アンケート発送 6月28日 教科書勉強会 9月 8日 プランナーズ会議 7月 1日 教科書問題で市教委への要請 9月14日 運営委員会 7月14日 プランナーズ会議 7月15日 運営委員会
みんなの力で扶桑社の教科書ストップ!
扶桑社の教科書の問題を学習し合ったのが5月〜6月でした。次に八王子市の教科書採択への取り組みを開始しました。
10%採択をねらって、あらゆる汚い手段を使って繰り広げられる「つくる会」の動きに緊張度はかなりでした。「選んじゃいけない『つくる会』教科書」の流れを八王子市につくり出すためにいろんな人が動きました。当会メンバーもがんばりました。
8月10日の教育委員会 での採決に向けてどんどんやるべき事が膨らんでいきました。7月1日には要望書を携えて手をつなぐ女性の会として市教委と話し合いました。その中でなんと全出版社(8社)の歴史と公民の教科書の比較一覧表を作ろうということになりました。5人で16冊の教科書を調べ上げるのですから大変でした。持ち出しやコピーが出来ないので教育センターや市の図書館に何度も足を運んでまとめ上げていきました。「こんなに教科書を何度もじっくり読んだことはないな」とかすみ目・肩こりもなんのそのとがんばりました。5人の調べた8社分を一覧表に合体させることも大変な技でした(勿論わたしではありません)。でもいろんな発見があって面白かったです。
それからは署名活動を「あぶない教科書を許さない八王子市民の会(あぶ八の会)」と共に、八王子駅や南大沢駅で合計4回も取り組みました。みんなのパワーに圧倒されてしまいましたが、「 戦争を賛美する扶桑社の教科書をストップさせましょう」とそれぞれの思いを込めて道行く人に呼びかけていきました。署名も順調に集まり結構耳を傾けてくれて話し合う場面も生まれたりしました。
2500筆ほど集まった署名を持って7月15日に「あぶ八の会」と共に市教委への要請行動に取り組みました。また市教委の傍聴にも取り組みました。
そして採択を決定する8月10日は7時から集合して9時の開会を待ちました。審議室に入れなかった人は大会議室で放送に耳を傾けました。そして危ないといわれていた八王子での結果は歴史・東京書籍、公民・帝国書院でした。まずは「良かったー!!」そして「次への課題にスタート」ですね。
(Y.S.)

八王子市教育委員会へ要望書提出(7月1日)
八王子市の中学校に扶桑社の教科書を採択しないよう求める要望書
八王子市教育委員会 宛 2005年7月1日提出
八王子手をつなぐ女性の会
日ごろより八王子市の教育のためにご尽力くださりありがとうございます。
今年は、公立学校教科書採択の年であり、本市でも作業が始まっていることと思います。
このたび、私達は、公開後展示会場に各自が出向き各社の教科書を比較検討してみました。その結果、扶桑社の公民・歴史教科書だけが大変異質なものとわかりました。
わが国の教育は当然のことながら、日本国憲法・教育基本法・国際条約当等が大前提となっています。それは多くの犠牲を出した戦争と軍国主義の反省に基づいて、わが国が差別のない平和な世界を築こうとしていることのあらわれです。この大前提が扶桑社の教科書には全く感じられません。戦前の天皇主義の大日本帝国憲法を必要以上に取り上げたり、天皇や戦争を美化したり、女性差別撤廃条約に全く触れていないなど、人権や憲法の定義が国際的に通用しない内容となっています。
言うまでもなく、教科書は子ども達が使うものです。教育目標の「自分で考え判断する力」を育むうえで資料提示は重要な位置を占めます。ところが扶桑社の資料提示はバランスを欠いた上に大変一方的で、比較しながら気づき、考え、判断していく事を妨げています。扶桑社の教科書は「一つの考えを押しつけるものであってはならない」という教科書の大前提を無視しています。私たちはこのような教科書では子ども達に学ぶ意欲も生きる力も生まれないとの結論に至りました。
扶桑社 公民・歴史の教科書には、以下のような問題があります。
* 公民・・家族の定義を「外敵から社会を守る=(男)、家族を大切に=(女)」として
性別役割分業の肯定と家族モデルを限定的に示す。
* 憲法・・3つの基本原則の重みを語ることなく、やたらと改訂を促す、天皇の登場回数が他社の倍以上、天皇主権と国民主権の比較もない。侵略の位置付けがなく、アジア蔑視、独りよがりな戦争論・自衛隊の大活躍ばかりを強調している。被害も加害の事実も激減し、ヒロシマや沖縄戦の記述はわずか数語でしかない。
* 人権・・個人より公・国が優先し、基本的人権の取扱いが他社に比べ軽くなっている。女子差別撤廃条約の資料もなく、条約批准にあたっての家庭科の男女共修とのつながりなどが一切ない。男女共同参画社会のコラムでは、説明が1/3で批判が2/3を占め、差別撤廃条約の中で否定されている性別特性論を強調している。男女差別が今もある現実認識がなく、差別撤廃への女性たちの取り組みや闘いの歴史も皆無。女性差別を理解する上で女性参政権の闘いは重要であるにもかかわらず、市川房枝も新婦人協会もとりあげていない。
* 男性ばかり登場・・世界中で活躍する日本人の写真は大半が男性で、女性のモデルは1/2枚のみ。(教室に1/2ほどいる女生徒はどう感じるでしょうか。)
* 資料が一方的・・公民の学習資料では国際比較や国際法規・条約などもほとんど無く(国際連合憲章のみ)教育基本法も4条までとなっている。
詳細に検討すればまだまだありますが、子ども達にも(女にも男にもです!)自ら考え判断する力を望むなら、扶桑社の公民・歴史の教科書は絶対に適していません。採択しないよう強く要請します。扶桑社は、早い時期から不正な手段まで使って採択させようと様々な活動を展開しています。貴委員会においては公正公平な審議を心より期待します。
以上
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DV問題解決と被害者を支援する施策は、支援活動を行う市民グループと連携し取組むこと。
要望1 母子生活支援施設以外にも、女性のための緊急避難施設を作ること。
回答1 施設の設置については、現在のところ難しいと考えますが、DVを受けた女性の緊急保護については、その的確な保護が行われるよう、配偶者暴力支援センター・警察・福祉事務所等と相互に連携を図りながら協力して安全な場所につなげるようにしています。(男女共同参画課)
要望2 緊急避難施設に入れない場合は、必要な生活費(宿泊費など)を安全が確保されるまで支給すること。
回答2 平成16年4月1日より「八王子市母子・女性緊急一時保護宿泊費等援護費支給事業」として、緊急に避難を要する状態にあり、かつ宿泊施設を利用するために必要な現金を所持せず、東京都女性相談センターその他公共の一時保護施設を利用できない場合に、原則3泊を限度に宿泊費などを支給しています。(子育て支援課)
要望3 別居しているが住民票を移せないDV被害者の、選挙権を保障すること。
回答3 投票をするためには、選挙人名簿に登録されていることが要件となります。(公職選挙法第42条)また、選挙人名簿に登録されるためには、同法第21条において「選挙人名簿の登録は、当該市町村の区域内に住所を有する年齢満二十年以上の日本国民で、その者に係る登録市町村等の住民票が作成された日(他の市町村から登録市町村等の区域内に住所を移した者で住民基本台帳法第二十二条の規定により届出をしたものについては、当該届出をした日)から引き続き三箇月以上登録市町村等の住民基本台帳に記録されている者について行う。」とされています。従いまして、現行法上においては転入の届出を行わない限り、新住所地の選挙人名簿には登録されないことになり、法律の改正によらなければ対応はできないものと判断します。(選挙管理委員会事務局)
要望4 現在週日限定的に開設されている「女性のための相談窓口」を毎日実施すること。
回答4 男女共同参画センターには相談専門の嘱託員が3名おり、専門相談・関係機関への連携、必要な情報の提供など常時対応できる体制になっています。(男女共同参画課)
要望5 DV問題解決のために活動している市民グループに援助を行うこと。
例:DVホットラインや自助グループ開催のための安定したスペースの確保など。
回答5 DVの防止及び被害者の保護については、市民グループとの連携は欠かせないものと考えています。御要望については、平成17年度から、DV被害者の支援の取り組みとして、民間団体との連携を図る中で検討していきます。
要望6 「DVとは犯罪である」という社会認識を広め、社会的価値観の改善と、改正「DV法」の理解を進める情報発信を、広く市民に向けておこなうこと。
回答6 男女共同参画センターでは、配偶者からの暴力の防止に関する市民の理解を深めるため、ポスター掲示やパンフレットの作成、講座の開催、パネル展示のほか、ホームページでDV(ドメスティック・バイオレンス)に関する情報を掲載するなど、様々な機会を通じて啓発を行っています。(男女共同参画課)
要望7 東京地裁・家裁支部の移転についてDV被害当事者をはじめ、利用者の立場にたって裁判所に計画反対の理解を求めること。
回答7 市は8月6日から11月25日までに計5回、最高裁及び法務省と協議の場を設け、
その中で「400万人近い人々が暮らす多摩地域の司法サービス充実のためには、本支部の全面移転ではなく本支部を存置し新支部を増設する二支部体制が必要である」と主張してきました。また、この間、八王子商工会議所を始めとして八王子市議会、市内女性団体及び女性市議の皆さんが最高裁・法務省等に支部存続の要望書を提出されました。このような心強い後押しがある中、市は最高裁及び法務省と粘り強く交渉を重ねてきたところです。
しかし、各紙の報道にもあるとおり、平成16年11月25日の第5回協議会では、最高裁及び法務省から改めて「@二支部制を採ることはできない、A簡裁と区検は残す」旨の最終結論が示されました。まことに遺憾ではありますが、ことここに至っては現実路線への転換もやむなし、と判断せざるを得ませんでした。したがって、残念ながら地裁・家裁支部の移転計画は認めざるを得ない状況です。ただし、最高裁からは「二支部制は将来に向けた意見として受けとめる」旨、協議の場で公式な発言があったことを申し添えます。<回答7については一部抜粋>(政策審議室)
=働くシリーズ=
いま教員であるから「君が代」不服従
東京の公立学校の教員は2003年10月から「君が代」斉唱時に不起立や伴奏拒否をすると懲戒処分に処せられることは、ご存じでしょう。私は、今年卒業式の不起立で減給6月、入学式では停職1月の処分を受けました。
◆いま教員は 学校は
職員会議とは、名ばかり。教員たちは、上命下服に組み込まれ、理不尽と思いながらも発言さえしなくなっている。数年前までは子どもと過ごした放課後の時間は、次々に課せられる、決してそれが子どものためになるとは思えない文書の作成に追われている。上命下服の、その象徴とも言うべきものが、「日の丸・君が代」の処分つき強制なのだ。その結果、学校が、民主主義や基本的人権を学べない所に変容している。
◆なぜ、不起立なのか
子どもたちに「日の丸・君が代」を絶対なものとし、一つの価値観を押しつけることは、教育に反する行為であり、調教・洗脳だ。また、思想統制だ。一つの価値観を押しつけた戦前の教育の反省に立ったら、私は理不尽な命令には従えない。職責をかけてこれと闘おう。不服従を貫く姿を子どもたちに示すことも私の職責。そう思っての不起立でした。
「君が代」に教員が反対できたら、疲弊しきった今の学校は本来の学校に戻れるはずだ。
◆ 停職とこれから
6月27日までの1ヶ月間、処分に納得がいかなかった私は校門前に「出勤」した。ささやかな意思表示だった。また、子どもたちが、自身がさせられている「君が代」の起立斉唱について考える機会にできたらとも思っていた。ある生徒から、「大勢の先生たちが君が代に反対の考えを持っているのに、実際に行動に移す先生はなかなかいない。だから先生は偉い」「尊敬します。私も先生のように生きたい」などと身に余ることばまでもらい、私はきっちり私の仕事をしたと思った。
定年まで後5年、このまま行けば、免職は必至だ。しかし、私は生活を堵して、理不尽なことには従わない生き方、仕事の仕方を選択することにした。歴史の審判が下る日を夢見ながら。
K.N.